ひとつの言葉が複数の意味をもつ日本語(同音異義語)は複数存在します。例えば”あらい(粗い→おおざっぱ・荒い→勢いが激しい)””たいせい(体勢→体の構え・大勢→おおよそのの形勢)””はんめん(半面→面の半分・反面→別な裏側の面)”などがあります。
そして沖縄方言「じりー」は、同級生・しんどい、面倒くさい・萎えるなど、「じりー」の一言でも全く違った意味をさす言葉です。
標準語でも日本語は、漢語由来の言葉に同意語が多く難しいのですが、今日は沖縄の「じりー」、同級生の意味について解説していきます。
沖縄の方言は琉球諸語と呼ばれ、日本語から分かれた古い言語で、琉球王国時代(1429年~1879年)に中国語から借用された漢語が豊富に含まれているそうです。
今回はうちなーぐち(沖縄方言)のじりーについて解説しますので、日本最南端の言葉に触れてみて下さいね。
「じりー」の意味と使い方を徹底解説

沖縄の方言の「じりー」は、同級生という意味があり、現地でも知る人ぞ知る、レアな言葉です。
使い方を理解すれば今日からネイティブな沖縄方言を使うことができますので、さっそく「じりー」について解説してきます。
じりーの由来は?
「じりー」は「同い年、同級生」という意味があります。
じりーの由来は”チーチー→同い年”または”チーチーチュ→同じ年の(人)”を意味する言葉から派生したと考えられています。
同じ発音を繰り返して意味を持つという点では、中国語から借用された漢語、というのが少し分かってきた気がしますね。
じりーの具体的な使い方、例文、返事を解説
先述したように「じりー」は同級生という意味を持ちます。
昔からの幼馴染を紹介するときに「私とこの人はじりーです」と伝える。
クラスの発表会で学級委員が「うちのクラスのじりーは結束が強いので優勝します!」と宣言する。
久々の同級生との再会に「昨日久しぶりにじりーに会って嬉しかった」と喜ぶ。
クラスメイト(英語)、同級生(日本語)、など様々表現はできますが、じりーという新たな言葉の選択肢が沖縄にはあるのです。
沖縄の若い人は「じりー」を使う?
実は「じりー」は、沖縄の高齢者でもほとんど使わない言葉だそうです。
現在沖縄の方言であるしまことばが衰退している現状から、このままでは沖縄から”同級生”という沖縄方言が無くなってしまうのでは、と思われた方も安心してくださいね、ここからその理由をお伝えしていきます。
今の若い人たちは「じりー」は使わない

残念ながら、今「じりー」は沖縄でもほとんど使われていません。
しかし、検索機能で”沖縄方言 同級生”を検索すると、一般的に「どぅしん」または「いぃーどぅし」、端的に「どぅし」と呼ぶ場合もあるそうです。
つまり、「じりー」は同級生の言い換えの言葉であり、会話でじりーを使うことでより上級者として沖縄語を使いこなすことができるのです。
「じりー」を使う年代や地域
40代以下のしもくとぅば(沖縄方言)離れは深刻で、世代交代が進むにつれてしまくとぅばが消滅することも危惧されているそうです。
高齢者は主に伝統的な言葉を多く使い、中高年はある程度標準語と沖縄方言を使い分け、若い世代は沖縄方言をほとんど使わず標準語を使う傾向があるようです。
沖縄の核家族世帯のの割合は全体で約64.5%で、全国平均よりもやや多い割合です。
こういった現代の家族構成により、若い世代からすると中高年である自分の両親も普段から標準語を使っており、若い世代は沖縄方言を使わずとも不便を感じないほどに、むしろ使う必要性が薄れてきてしまっている現状があるようです。
「じりー」が使われている映画やドラマのタイトルやシーン
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「じりー」に関する新たな情報が入り次第更新します。
「じりー」は店名などにも使われている
店名などにも使われている事例
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お土産で使われている事例
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その他で使われている事例
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「じりー」にまつわるエピソード
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まとめ

沖縄県では、ユネスコの消滅危機言語に認定された背景から、9月18日を「しまくとぅばの日」に制定し、行政や県議会、文化団体、民間企業、教育機関が参加し次世代への継承へ尽力を尽くしています。
若い世代へも沖縄方言を伝えていくためのプロジェクトとして、NTTドコモが中心となり若い世代、地域の人々が協力しおよそ8カ月かけて作り上げた「みんなのうちなーぐち辞典」というものがあります。
これは、若者に身近なスマホの動画で沖縄方言を楽しんで学んでいく、完全に新しい”言葉の動画辞典”です。
みんなのうちーなーぐち辞典の案内文には、「うちなーぐち(沖縄方言)」が「よくわかる」と答えた10代は0.4%、大切な言葉をつないでいきたいそんな思いから作成した、という想いが記載されています。
様々なツールを活用しながら、今の若い世代の人が言葉に興味を持ち、そして大切にしていくことが望まれますね。