あいさつ・声掛け

【沖縄方言】「きーちきてぃ」の意味は「気をつけて」使い方、由来も解説

「気をつけて」という言葉は、日常生活の中で最も身近で大切な表現の一つです。誰かが出かける時に見送る側がこの言葉をかけることで、相手の安全と無事を願う気持ちが込められていますよね。

沖縄方言にも「気をつけて」という意味の言葉があります。それは「きーちきてぃ」です。この言葉は、相手に注意を促したり、安全を願う際に使われます。年配の方の日常会話の中で頻繁に使われる表現で、沖縄の文化や言語の一部として親しまれています。

こちらの記事ではきーちきてぃの意味や使い方も含めて、解説していきます。

「きーちきてぃ」と「気をつけて」、言葉の響きが似ていて、標準語でも普段からよく使われる何の変哲もない言葉のように思うかもしれません。

しかし、実は沖縄では「きーちきてぃ」という言葉は誰に対しても使うわけではない、お年寄りを大切にする沖縄文化ならではの言葉なのです。

「きーちきてぃ」はどのような言葉なのか、どういうふうに使うのかについてを以下より丁寧に解説していきます。

きーちきてぃの意味は?

「きーちきてぃ」の意味は「気をつけて」です。分解すると以下のようになります。

きー:気を
ちきてぃ:つけて

「きーちきてぃ」という言葉はご年配の方や子供を思いやる際に使われることが多い表現です。この言葉は優しさや思いやりを示すために使われることが多く、特にご年配の方や子供に対して親しみを込めて使われる一方で、成人した若い人にはあまり使われることはありません。

沖縄には先祖崇拝の文化があり、目上の人を敬う、お年寄りを大切にするという精神が受け継がれています。そのため、「きーちきてぃ」や他にもご年配の方を気遣うために使われる丁寧な言葉が数多くあります。

きーちきてぃの具体的な使い方、例文、返事を解説

・ご年配の方が訪問して帰る時:「きーちきてぃ、よんなーよんなー、めんそーりよー(お気をつけて、急がずゆっくり、お帰り下さいね)」

・足場が悪いところをご年配の方と一緒に歩いている時:「あしもとぅ、きーちきてぃ、あっちみそーりよー(お足もとにお気をつけて歩いてくださいね)」

このように、足腰が弱くなったお年寄りを見守るような優しい言葉として使われます。

最近では残念ながら「きーちきてぃ」などの沖縄方言は一般的に使われていません

ただし、親戚の集まりなどで両親や叔父さん、伯母さんがご年配の方に「きーちきてぃ、めんそーりよー」や「きーちきみそーりよー」と挨拶しているのを目にする機会はよくあるので、ご年配の方が身近にいる人にとってはそんなに珍しい言葉ではありません。自分たちが使わなくても意味は分かるという若い人も多いでしょう。

今の若い人は「きーちきてぃ」を使わない

「きーちきてぃ」に限らず、最近の沖縄では、方言が一般的に使われているわけではありません。沖縄の若い世代は標準語を使うことが多くなり、方言の使用が減少しています。

そのため、親戚付き合いが盛んだったり、お年寄りが身近にいる人の場合は「きーちきてぃ」という言葉は聞きなれている若い人も多いですが、若い世代の方自身が「きーちきてぃ」を使ったり、言われたりすることはほとんどないようです。

それでも、方言を守り、次世代に伝えるための努力も続けられています。

「きーちきてぃ」を使う年代や地域

「きーちきてぃ」を使う年代についてですが、60代以上の方は概ね使っている印象を受けます。親戚の集まりなどでも、60代くらいの方が目上の70代、80代の方に「きーちきてぃ、めんそーりよー」と声をかけているのをよく見かけます。

消滅の危機に瀕した方言と言われ、どんどん沖縄方言が使われなくなっている中でも、「きーちきてぃ」は比較的使う機会が多い言葉であるといえます。

「きーちきてぃ」がタイトルなどに使われている映画やドラマ等は見つかりませんでした。

「きーちきてぃ」に関する新たな情報が入り次第更新します。

お店で使われている事例

「きーちきてぃ」がお店の名前に使われている事例はありませんでした。

「きーちきてぃ」に関する新たな情報が入り次第更新します。

看板で使われている事例

「きーちきてぃ」が看板に使われている事例はありませんでした。

「きーちきてぃ」に関する新たな情報が入り次第更新します。

あなたのまちの郵便局主催、ラジオ沖縄・琉球新報社共催で平成9年1月1日から3月15日までの間に行われた「心に残る私のしまぐち」に寄せられたハガキから収録されたエピソードに「きーちきてぃ」にまつわるエピソードが掲載されていたのでご紹介します。

お母さんとの思い出エピソード

「気ーちきりよう」と小さい時から今まで母が言った言葉。
学校にでかけるとき、職場にでかけるとき、実家に遊びに行って帰るとき、いつも送る言葉は「気ーちきりよう、気いちきりようやー」。やさしく見送る母の言葉。
与那原町 渡名喜 一二美さんのご投稿より

とても温かく、心が和む気持ちになる思い出話ですね。お母様の子を思いやる優しさや温かさが伝わってきます。

今回ご紹介した沖縄の方言、「きーちきてぃ」は沖縄の人々の年配の方や子供に対する思いやりが込められた言葉でしたね。「きーちきてぃ」の意味や背景を知り、心が温かくなりました。

方言は、その地域の文化や歴史を色濃く反映するものであり、沖縄のアイデンティティーの一部です。しかし、沖縄の方言は2009年にユネスコ(国連教育科学文化機関)によって消滅の危機にある言語として認定されています。

この記事が沖縄方言が末永く受け継がれていく一助となることを願って、これからも沖縄の魅力を深く掘り下げて発信していきたいと思います。