観光案内やドラマなどでも一躍有名になった「ウチナーグチ」(沖縄方言)。本土とは違う言葉のオンパレードに、頭で変換できず「??」となってしまう人も少なくないでしょう。でも旅行のときに挨拶をされたら、こちらも笑顔で返したいですよね。
その中でも、覚えておくと便利な言葉が「ちゃーがんじゅーねー」です「元気ですか?」というウチナーグチです。
沖縄では、耳にする頻度も多い言葉ですよ。相手から聞かれる場合や、こちらから声をかけたい時にもすぐに使える便利な挨拶の言葉です。
今回は、この「ちゃーがんじゅーねー」という言葉の具体的な意味や使い方、由来について詳しく説明していきますね。
「ちゃーがんじゅーねー」の意味と使い方を徹底解説
挨拶でよく使うのが、「元気?」「お元気ですか?」ですよね。沖縄では「ちゃーがんじゅーねー?」(元気?/元気ですか?)が少し丁寧な言い方で一般的です。または「がんじゅやみせーみ?」(お元気ですか?)(より丁寧語)がありますが、「ちゃーがんじゅーねー」を覚えておけば大丈夫でしょう。
「ちゃーがんじゅーねー」は、沖縄のおじー&おばー(沖縄ではおじいさん、おばあさんのことを親しみを込めておじー、おばーと言います)が、日常のあいさつでよく使うウチナーグチです。
この言葉を掛けられたら、「ちゃーがんじゅーよー=元気ですよ」と返してみましょう! 相手の笑顔も見れますよ。
ちゃーがんじゅーねーの由来は?
沖縄の方言(ウチナーグチ)は、琉球王国の時代から発展してきた独自の言語体系を持っています。「ちゃーがんじゅーねー」という表現も、長い歴史の中で形成されてきたと考えられます
この表現の由来は以下の要素から成り立っています:
「ちゃー」: 「いかが?」もしくは「どう?」や「とても」、「いつも」の意味。
「がんじゅー」: 「頑丈」や「元気」を意味する
「ねー」: 文末に付ける疑問や確認を表す助詞
「がんじゅー」という言葉は、単独でもよく使います。日本語の「頑丈」からきていると思えば、覚えやすいですね。他に、強健、丈夫、健康などの意味がありますよ。
ちゃーがんじゅーねーの具体的な使い方、例文、返事を解説
「ちゃーがんじゅーねー」について詳しくなったところで今度は具体的な使い方や例文について解説していきます。
A:はいさい!ちゃーがんじゅーねー?(やあ!元気ですか?)
B:ちゃーがんじゅーよ〜!(元気だよ〜!)
・ひさびさ!ちゃーがんじゅーねー?
(久しぶり!元気ね?)
・うふぁーぐゎ、いつもちゃーがんじゅーで、すごいさー
(おばあちゃん、いつもとても元気で、すごいね)
・あのわらばーは、いつみてもちゃーがんじゅーやいびーん
(あの子は、いつ見てもとても元気だよ)
「ちゃーがんじゅー?」は「元気?」となり、確認を表す「ねー」をつけると可愛い感じですよね。「ちゃーがんじゅーねー?」は、「元気ですか?」になり、少し丁寧な言い方になります。
沖縄の人は「ちゃーがんじゅーねー」を使う?

「がんじゅー」という言葉が主に「健康」を意味することから、各市町村では、生活習慣病を防ぎ、介護予防のために「ちゃーがんじゅう体操」がつくられ、広くすすめられています。
また、那覇市には、高齢者の在宅福祉や施設福祉に関する行政サービスの相談に応じる「ちゃーがんじゅう課」がありますよ。
高齢者の多い沖縄ならではの取り組みのようです。
今の若い人たちは「ちゃーがんじゅーねー」は使わない
「ちゃーがんじゅーねー?」は、とても素敵な言葉。70歳以上の高齢者層で最も使用される可能性が高いです。沖縄県の調査によると、70歳以上の年代は「しまくとぅば」(方言)の理解度が最も高く、91.9%が方言を理解しており、同時に方言使用率も最も高い55.2%となっています
その中でも「ちゃーがんじゅーねー」は、気軽に掛けられるあいさつ言葉ですが、若い人の間では使う頻度は少なくなっています。
「ちゃーがんじゅーねー」を使う年代や地域
ウチナーグチは地域によってさまざま。宮古島や石垣島など離島と本島内の地域によっては一部表現や習慣が異なる場合もあります。
「ちゃーがんじゅーねー」は中南部、那覇市周辺で使われているウチナーグチで、沖縄のおじー&おばーが、日常のあいさつの中でよく使う言葉です。
「ちゃーがんじゅーねー」が使われている映画やドラマのタイトルやシーン

映画やドラマのシーンではありませんが、沖縄県は、介護予防にも役立つと「ちゃーがんじゅう体操」の動画が作成されてました。
「ちゃーがんじゅう=いつも健康」という意味で、健康にはとても大切な言葉なのです。
「ちゃーがんじゅーねー」は店名などにも使われている
お店の名前で使われている事例

「整体ネット」では、沖縄県沖縄市にある「からだ回復整体ちゃーがんじゅー」が記載されてます。「ちゃーがんじゅー=とても健康」につながりますね。
他に、長野県諏訪市に「沖縄料理ちゃーがんじゅー」が店名の和食・日本料理店がありました。「ゴーヤ、海ブドウなど沖縄の定番料理に満足してます」と口コミもありましたよ。
一度ゴーヤーチャンプルーを食してみたい方や、沖縄料理が好きな方は行ってみるのもいいかもしれません。 サイトを載せておきますね。
お土産で使われている事例

沖縄のサトウキビを搾り、煮詰めて作った黒砂糖にはビタミンやミネラル分が豊富です。
沖縄県農業協同組合の「おきなわ ちゅら島」サイトでは、「ちゃーがんじゅう」をネーミングにした、黒糖を使ったお土産がたくさんありました。
疲れた時には黒糖!一口サイズになって、携帯にも便利なお菓子は老若男女にも愛されている商品です。
一度、味わえば沖縄のサトウキビ畑が目の前に広がりますよ、まだの方はぜひ、試してみてください。
その他で使われている事例
次世代の県境教育事業として、「次世代の健康づくり副読本」のWEBサイトが公開されてました。
沖縄では、「健康」と名のつくものには、「ちゃーがんじゅー」という表現がよく使われます。次世代にも普及していきたいという取り組みの一環ですね。
それだけ、広く好まれている言葉なのです!
「ちゃーがんじゅーねー」にまつわるエピソード
「ちゃーがんじゅーねー」にまつわるエピソードはみつかりませんでした。
「ちゃーがんじゅーねー」に関するあらたな情報が見つかり次第情報を更新します。
まとめ
「ちゃーがんじゅーねー」は沖縄のおじー&おばーが、日常のあいさつでよく使うウチナーグチ。沖縄を訪れた際、うちなーんちゅ(沖縄出身者)と話す時には、覚えていると便利な言葉ですよ。
沖縄ほど数多くの種類のことばを持っている地域はありません。各村の個性豊かな文化を大切にし、次代に受け継いでいくために「沖縄県しまくとぅば普及センター」で、若い人達に向けての取り組みが行われています。
生まれ故郷の言葉(ウチナーグチ)を大切に守っていきたいという心が、若い人達にも確実に芽生えてきてますよ。
沖縄旅行の際に、「ちゃーがんじゅーねー?=元気ですか?」と言葉を掛けられたら、ぜひ「ちゃーがんじゅーよー=元気ですよ」と返しましょう!